飯倉・石神社のタブノキ
クスノキ科/タブノキ
この石神社には、高さ1mのところの幹周囲が445cm、樹高24.5mで、1.3mの高さで二又になった太いタブノキがある。この木は、昭和63年の当時の環境庁の「巨樹・巨木林調査」では、幹周囲568cmであるが、幹の二又部分のふくらみを測っているので、太さの表現としては、多少無理があると思って、ここでは最も細いところの幹周囲で表した。
タブノキはクスノキとともに巨木になるが、タブノキは樹皮が薄いせいか、そこに少しでも傷がつくと、そこから腐りが幹に進行して折れてしまい、巨木になるのは少ない。そのため太いタブノキは少ないなかで、この木は県下有数のタブノキの巨木と思う。ほかにこの神社の森には幹周囲285cmのツクバネガシや幹周囲343cmのスダジイもある。なお、この「石神社の社叢」は平成15年3月に市指定天然記念物になっている。
石神社の御神体は石だという。石の神霊は尊んだのは奈良時代というから、この神社の創立は古いと思われる。また、この村里は飯倉(いぐら)と呼ばれたのは、天皇の直轄領地で、貢米を収納する倉庫があったという、由緒ある霊地であった。