南中津原の寝カヤ

イチイ科/カヤ

カヤは真っ直ぐに伸びて大木になる。北勢町南中津原には、田畑の中の一区画に、地面を這った

異様なカヤの大木がある。地元では通称「寝ガヤ」と呼ぶ。

昭和63年、当時の環境庁の「緑の国勢調査「では、 調査者がイヌガヤと報告したが、見たこともない様相から、カヤとは信じ難く、イヌガヤと誤認したらしい。およそ2アールの所に、元は10株ほどのカヤが1本を除いて、すべて横たわって伸びている。最も太いと思われる木は幹周囲192cm。

この「寝ガヤ」の森には、関ヶ原に敗れた落ち武者が隠れ住んだという伝説もある。カヤは古くから実が食糧や油採取用に栽培された。そのため、この「寝ガヤ」は果実の採取が容易であるため、大切に育てられたと思われる。今でもカヤの実は「日本のナッツ」と珍重される。

カヤの栽培の歴史は古く、それだけ色々な変種、品種ができているが、多雪地帯にはほふく状になって、途中に根をだすチャボガヤがあるが、この木はこのチャボガヤに近い変種と思われる。葉の長さも普通のカヤより葉は長く3cm。