真福院のケヤキ

ニレ科/ケヤキ

急な参道の石段を登り終えると真福院山門あり、その手前は、昔の山門代わりではないかと思われる巨大なスギが両側に対にある。この近くには幹周囲646cm、樹高35mのケヤキの巨木があり、この木は「真福院のケヤキ」として昭和15年(1940)に県の天然記念物になっている。

昭和55年に三重県で開かれた「全国植樹祭の手播き行事」で使われた皇后陛下のお手播き種子は、このケヤキ等から採取された。なお、上記の参道のスギの太い方は幹周囲670cmのこれも巨木。

国道368号から真福院の山門に至る1.5km余の道は「三多気のサクラ」として昭和17年に国の名勝に指定された桜の名所。「新日本街路樹100景」「日本さくら名所百選」などにも選ばれたところ。この寺は伊勢国司北畠氏に祈願所であったので、この威光にあやかろうと、各地から参詣の人が訪れたが、そのとき願掛けのしるしとして、各地からサクラ苗を持参したという。そのためこの並木のサクラはヤマザクラではあるが、各個体は微妙に違うという。このサクラの太い木は幹周囲360cm。