国津神社のケヤキ

ニレ科/ケヤキ

太郎生・国津神社の本殿下広場には、昭和15年に県天然記念物になったケヤキがあり、2幹立ちで幹周囲は790cmと396cmで、地際50cm上の幹周囲は13.5m、樹高28.5m。太い幹の方はかなり以前の台風で縦に亀裂ができたため、2カ所をワイヤーロープで縛っている。樹齢が1000年といわれるだけあって、この木にまつわる言い伝えも多い。

このケヤキの周りを、願い事を唱えて百遍まわると願い事かなうという。また、この幹に東側から、そっと耳を当てると、楽しい笑い声や歌声が聞こえてくるというが、これを聞いた人は、願い事がかなうという。

この境内にはケヤキが多く、他に直径1m以上の木が4本もある。また、本殿左前には空洞の目立つ幹周囲322cmのカゴノキの大木がある。なぜか境内裏山にもカゴノキは多い。

明治40年(1907) に村内9社を合祀。このとき、日神(ひかわ)の山王権現も合祀したが、石造十三重塔一基も移建した。この十三重石塔は国の重要文化財に大正15(1926)年指定されている。鎌倉時代後期の石像美術を代表する十三重石塔で、高さ3.8m、この地方共通の大洞石で作られている。