有間野神社のオオツクバネガシ

ブナ科/オオツクバネガシ

有間野神社の森の裏側ではあるが、オオツクバネガシの太い木があって、幹周囲338cm、樹高24m。オオツクバネガシはアカガシとツクバネガシの雑種とされ、葉の形はツクバネガシの大型タイプで、葉柄はアカガシのように長い。各地にアカガシかツクバネガシか判らないタイプが多いが、このハイブリリットが雑種強勢の原理で、多く残ったのではなかろうか。

この境内はスギの森。直径1m以上のスギが約10本あり、最大は幹周囲530cm。現地で出会ったこの神社の宮世話の人は、このスギの巨木は樹齢350-360年といっていたので、オオツクバネガシも300年を超えているかもしれない。

境内林には太い木が多い。入り口の鳥居付幹周囲188cmのユズリハ、神木のクスノキは幹周囲380cm。本殿裏側には幹周囲269cmのタブノキもある。

古くは有間野村であった。明治2年(1869)には戸数は57戸。元暦元年(1184年)には、有間野の地で熾烈(しれつ)な源平合戦が展開され、その舞台となった場所。平信兼が義経に攻められ自刃した滝野城がある。有間野の地にある神社は、明治42年6月に合祀されて有間野神社と称したが、それまでは八王子神社、稲荷社、浅間神社、上出山神社の4社あり、八王子神社の地が有間野神社。