黒瀧神社のスギ

スギ科/スギ

“黒瀧神社の夫婦スギ”は、平成9年2月18日に当時の飯南郡飯高町の天然記念物指定を受けている。

この木の幹は途中で二本にわかれるので、夫婦スギといわれ、いつもしめ縄をつけた神社のご神木。幹周囲は880cm、高いほうの樹高が45mの巨木。地際の幹の隙間に小さな祠が祭られている。この木は本殿の左に約20m離れたヒノキ林の山側にあり、この木の下にはサカキが多い。

この境内にはスギの大木は他にも本殿前方に3本あり、その幹周囲は639cm、611cm 、472cm、といずれも巨木である。今から40年余前に、神社前に湿地があって、そこに珍しいシナノキ科のヘラノキがあったと思うが、今は見当たらない。

 櫛田川の上流の蓮川流域は明治8年に森村として発足するが、それまでは深野村、犬飼村、家野村、柏野村、久谷村、大俣村、塩ヶ瀬村、猿山(えてやま)村、蓮(はちす)村、青田(おうだ)村があった。それにあわせて各地に氏神もあったが、かつての深野村にあった天神社に、明治41年には合祀して黒瀧神社の呼称の許可をとっている。