津田神社のスギ

スギ科/スギ

津田神社の神木スギの巨木は本殿前にあり、幹周囲782cm、樹高38m。地際に枠を作り保護された神木。地際には「伊勢白龍大明神」の碑がある。
この津田地区出身の森本竹俊さんは大正7年第一次世界大戦争で西シベリアのバイカル湖に出兵した。母は息子の無事を祈願して、津田神社に日参。大正9年に本人は帰還するが、この母親の祈願に感激した彼は、幾度か寄進を繰り返した。昭和32年の津田神社遷宮祭には、ハナミズキ苗の紅白の花一対を奉納している。

さて、森本さんは観光株式会社を創立すべく、津田神社で昭和32年に祈願祭をおこなった。祈願が終了して帰り際、神社の神木スギの根元から、「白いヘビ」が登ろうとしているところを目撃。これは「登り竜」で吉兆として、更に「伊勢白龍大明神奉賛会」を開くことを決めた。

ところが、地元の人はこの「白いヘビ」のことは信用せず、冷ややかであった。翌年、神社の玉垣の修理で地元の各区長、氏子総代に動員がかかった。この時石垣を破ったところ、その中から「白いヘビ」が現れ大騒ぎとなる。そこで、伊勢白龍大明鎮座祭は昭和33年3月29日に盛大に行われた。