大杉神社の大杉
スギ科/スギ
宮川ダムで廃村になった集落より更に高い位置に大杉神社はある。この大杉神社の神木「大杉谷の大杉」は幹周囲755cm、樹高48mの巨木。ミニ拝殿の奥の本殿に相当するところにこのスギはある。昭和30年に県指定天然記念物、平成元年に「みえ新名木十選」になった。樹齢は現地の説明版によると約1200年とある。この神木に宿る神は、大変気の荒い神という。参詣に不敬があると、直ちに嵐をおこすといわれた。また、古くから紀州の漁師から海上の安全と大漁を祈願して、遠くから参詣があった。
大正14年(1925)には、5日間も燃え続けた山火事は、このご神木の手前で消えたが、これもこの神木の霊力だといわれた。今、境内林には古いモミ、ツガ、ミズメ、ヒメシャラなどがある。
南北朝の頃からこの地は「大杉の里」と呼ばれたが、昭和34年までは「大杉谷村」だった。往古の昔、この地は宮川を利用して神宮の御用材を伐り出した「御仙山(みそまやま)」であり、大スギなどの巨木が多くあった。