原地神社のナギ

マキ科/ナギ

原地(はらじ)神社入り口前の道をはさんで前側のスギ林内には、御浜町の天然記念物のナギは幹周囲327cm、樹高17m。地元では樹齢400年といわれる。地被植物にツルコウジ、イモデ、フウトウカズラが茂る。

ナギは熊野速玉神社で、平治元年(1159)に社殿の落成を記念し、その造営奉行の平重盛が霊力のある木として植えた故事にならって、神社仏閣でよく植えられる。この原地神社は熊野速玉神社に近く、この故事から植えられたと推定されるが、植栽位置が本殿から離れ、今は目立たない位置にあるので、この故事とは断定しにくい。

原地神社境内の北側に沿って神木川が流れる。本殿前広場にはスギの大木が多く、最大は幹周囲540cm。ほかに境内林には幹周囲144cmのヒメユズリハ、腐りの入った幹周囲405cmのイスノキの巨木、幹周囲44cmのミサオノキ、幹周囲256cmのホルトノキなどがある。