多岐原神社のヒノキ

ヒノキ科/ヒノキ

多岐原(たきはら)神社は皇大神宮摂社で御瀬社(みせのやしろ)とか真奈胡(まなご)神社の別の呼び名もある。

2000年前、倭姫命(やまとひめのみこと)は天照大御神(あまてらすおおみかみ)の鎮座する地を求めて旅に出る。都のあった大和を出発して伊賀、近江、美濃経て伊勢の国へ。相鹿瀬(多気町)より宮川を遡(さかのぼ)っていたところ、この川は、砂も流れる早瀬で、難渋していた。

この時、出迎えて川を渡るのをお助けしたのが土地の神・真奈胡の神。その時、真奈胡の神の案内で無事通過できたという。宮川右岸にひっそりと鎮まる多岐原神社の祭神は真奈胡の神。ここは熊野街道の「三瀬の渡し」のあった所でもある。

多岐原神社本殿向かって左前に幹周囲488cm、樹高34.5mの巨大なヒノキがある。本殿前に、ヒノキが対か一方にあるパターンは時々見るが、この神社のヒノキが本殿前の県内最大と思う。境内林にはイチイガシやカゴノキもある。境内林は北側で宮川に接する。