亀山公園のアラカシ
ブナ科/アラカシ
かつての亀山城本丸御殿北側の池向かい斜面には、三重県最大ではないかと思われる幹周囲240cm、樹高8.5mのアラカシがある。伊勢平野では、弥生時代に栄えたイチイガシを伐った後はアラカシが繁茂したという。今、県内でカシといえば、アラカシを指すほど多く生育するが、なぜかここには太い木は少ない。
この亀山城跡を含む亀山公園内でもアラカシが多い、しかし、なぜかイチイガシが17本も生育し、三重県北部で最大のイチイガシがあるところである。イチイガシが生育するところは、自然がよく保たれている指標でもある。
この亀山藩の藩主の居城は、かつて、江戸時代初頭には丹波亀山城の天守の解体と間違えられ、天守を取り壊されたり、明治6年(1873)の廃城令によって、殆どの構造物が取り壊された歴史の背景にあって、多分、緑地はよく保全されてきたと思われる。
また、城跡内に亀山神社の森があったことも、古い森林維持に効果があったと思う