外宮の台湾産樹木

 ツバキ科/タイワンツバキ 
 モクレン科/タイワンオガタマ
 マツ科/ユサン
 ヒノキ科/ショウナンボク

外宮(豊受大神宮)の北御門の北西方向には、以前木材置場があったが、最近新しく駐車場に整備された。この土地には台湾産の珍しい樹木が生育していた。

今に残るこの木は縁石で区画された中で保護されている。これ等の木は、明治42年3月29日、時の逓信大臣・後藤新平が献木した台湾産の木であった。

日本が台湾を領有した時、彼は明治31年(1898)から台湾総督府民生局長(のち民生長官)をしていた関係で、台湾産の木を献木したと思われる。当時の献木のリストはベニヒ、タイワンスギ、ユサン、ナギ、ショウナンボク、コノテガシワ、タイワンアカマツ、コウヨウザン、タイワンオガタマ、アカガシ(校讃)、イチイガシ、シイノキ(柯仔)、アベマキ、モモタマナ、クスノキ、フウ、アカギ、ゲッキツ、タイワンツバキ、テンニンカ、の20種、130 本であった。

いまこの駐車場に残っている注目すべき木は次のものがある。幹周囲354cmのフウ。ショウナンボクが5本あり最大は幹周囲197cm。幹周囲201cmのユサンがあり、これはわが国に渡来の最初の木と思われる。

地際周囲173cmと201cmの2本のタイワンオガタマ。タイワンツバキは日本にないタイワンツバキ属で、ここには1本あり、2幹立ちで幹周囲は97cmと73cm。コウヨウザンは幹周囲115cm.。ほかにクスノキとアベマキも生育する。また、神宮徴古館庭園や神宮美術館庭園にもこの仲間と思われる木がある。

ショウナンボク
タイワンオガタマ
タイワンツバキ
ユサン