福本の大トチノキ
トチノキ科/トチノキ
トチノキの果実は大きく、あく抜きすれば食用になる。このため縄文時代の遺跡からも出土する。県内最大と思われるトチノキは人里離れた山奥の富永区有林にあり、地上50cmの幹周囲が610cm、樹高25mでおよそ3幹に伸び、南北の枝張りは21m。古木のため樹皮には波紋がある。キズタがのぼりつく。西南向きの斜面のスギ林内にあり、くぼみ状にあって、かつて炭窯のため平坦に整地された千枚岩で、地際は少し埋まっていると思われる。
古木のため樹皮には波紋がある。キズタがのぼりつく。西南向きの斜面のスギ林内の残し木であり、くぼみ状にあって、かつて炭窯のため平坦に整地された千枚岩で、地際は少し埋まっていると思われる。平成9年の旧飯高町の時「福本の大トチノキ」として町天然記念物になっている。
この福本一帯にはトチノキの古木が残る。トチノキ果実は食料になったので、山の木を伐採しても残す風習があった。特にこの地は紀州藩の土地であったので、この実を飢餓にそなえて採取するため、御留木として残された木と推定されている。現在でも山村では「とち餅」がつくられる。