立神・宇気比神社のヤマモモ
ヤマモモ科/ヤマモモ
神社境内の裏側で人目につきにくい所に、県内最大ではないかと思われるヤマモモがあり、幹は中空で幹周囲366cm、樹高14m。この神社の境内には古い木が多く、幹周囲293cmのケヤキ、幹周囲332cmのホルトノキ、幹周囲120cmのモッコク、幹周囲263cmのイヌマキ等もある。境内林にはタイミンタチバナ、ツルコウジ、ミミズバイ、イヌガシ、カクレミノ、アリドオシ、カゴノキ、バリバリノキ、サカキ等もある。
ヤマモモは、痩せ地や植栽直後でも葉が良く茂る。これは根に空中窒素を固定できる根粒菌が共生するためである。そのためヤマモモは志摩地方の乾燥した山地で、特に目立って葉を茂らせている。合併前の阿児町ではヤマモモが「町の木」であった。 宇気比神社では、延宝年間(1673-)から行われる恒例の「ヒッポロ神事」がある。1月には烏帽子(えぼし)や裃(かみしも)をつけた人が、神事を長時間かけて行われる。このうち獅子舞神事の歌譜(うたふ)が「ヒッポリョーリョ」など口伝えで習うことから、「ヒッポロ神事」と地元の人はいう。この獅子舞は 県下でも最も古いしきたりを伝えるといわれ、市の無形文化財。