飛鳥神社のクスノキ

クスノキ科/クスノキ

飛鳥神社樹叢はクスノキ、スギの巨木やイチイガシ、ハマセンダン、ホルトノキ、バクチノキ、オガタマノキ、イヌマキ、コバンモチ等の亜熱帯性と温帯性の植物が混生しており、樹齢も千年以上と推定されるものも多く、昭和42年三重県の天然記念物に指定された。

特にクスノキは県下第3位で、幹周囲1260m、樹高42m。神社の裏側にある。クスノキはこの他に幹周囲5mを越すものが7本もある。スギも幹周囲5m以上のものが4本あり、最大の木は幹周囲685cm。ハマセンダン(シマクロキ)は北限分布とされ、上記のクスノキの巨木近くには幹周囲233cmの太い木がある。この付近の地表にはツルコウジが多い。

飛鳥神社は江戸時代までは「阿須賀大明神」と呼ばれ、新宮の徐福(じょふく)伝説のある阿須賀神社(あすかじんじゃ)の末社であった。寛永15年(1638)の神社に残る棟札には「此宮仁無歴代々校見来者七百余古宮也」とあるので、これを通算すると千年以上の歴史のある神社とされる。また、この神社周辺からは縄文土器が大量に出土しているので、古くから人が生活した土地である。